「ねぇねぇ、先生!」
目をかがやかせながら、話しかけてくる子どもたち?。
嬉しそうに話してくるのは、どうしても聞いて欲しいことがあるからです。
それは、何かの発見だったり、面白い事件だったり、不思議なことだったり、とっておきの内緒話だったり。
この楽しさやわくわくを話したくて、たまらない!一緒に楽しんで欲しい!
そんな気持ちがあふれているのが「ねぇねぇ聞いて!」
ときには、「わたしねー、昨日◯◯したんだよ」とか、「僕ねー、こないだ◯◯できた」など、自分のお話をたくさんしようとしてくれます。
その瞬間が勝負です!
子どもは不思議なもので、その一瞬をのがすと、もう、興味はこちらにむきません。
後から「ねぇ、さっきのお話だけどさー」と話を向けても、もう知らんぷり。
勝手と言えば勝手ですが?、それが素直な子どもの反応です。
子どもの興味は目まぐるしくうつります。
好奇心が刺激されて、キョロキョロ、わくわくしている。
それが自然の子どものすがたです。
だから、子どもがこちらに気持ちを向けて話かけてきたときはチャンス!
全力で受け止めて、こちらも気持ちを子どもに向けてあげる。
「しっかりと受け止めてもらえた!」
まずは、この幸せで愉快な経験が子どもにとって大きな意味をもちます。
誰かに受け入れてもらうことを重ねていくと、誰かに話しかけることの楽しさ、人とかかわることの幸福を、身体に染み込ませることができるのです。
人間の幸福は人と人とのかかわりの中にあります。そして、人とうまくまじわることのできるようになるための基礎は、このような子ども時代の経験によって育まれるのです。
誰とでも友達になれる子に!
これは子育てにおけるもっとも大切な目標の一つです。
そのためにも、子どもがこちらに気持ちを向けて来たときは、全力で受けとめてかかわっていくことが大切なのです。
そして周りの人たちとかかわる楽しさを覚えた子どもは、やがて他の人を受け入れることができるようになります。
自分から進んで、誰かを受けいれてあげられるようになるのです。
また、子どもは、自分をとりまく世界に興味をもち、ふれて、味わって、世界に向けて自分を開いていき、かかわりを持ちはじめる時期にあります。外の世界へ自分の力で歩きだす準備をしているのです。
そのときに、周りの大人が正面から受け止めてあげて、「世界は楽しいよ。悪い人ばかりじゃないよ。だからワクワクしながら、力いっぱい歩いて行きなさい!」
そんなメッセージを送ってあげなくてはなりません。
それが子どもを「受け止める」意味です。
ですから、子どもの話を聞いてあげて、できれば、それをさらなる好奇心が湧くように伸ばしてあげれば最高ですね。
大変で根気がいるかもしれません。
でも、大切な大切な時期です。
ご家庭と幼稚園でともに、楽しみながら、頑張って参りましょう!