今年の運動会も、コロナ感染拡大対策のために学年ごとに分散して開催させていただきました。
そのようなかたちにすることで、良い面も悪い面もいろいろとあるのですが、その中でひとつ良いところがありました。それは、各学年の運動会の際、必然的に子どもたちとかかわる先生が増えた、ということでした。
ぜんぶの先生が、その学年だけにつきっきり!こんなことは、普段ではなかなかありません。たくさんの先生たちと一緒に運動会に取り組む子どもたちは、とても嬉しそうでした!
園行事だけでなく、日々の保育でも、さまざまな対策や変更をしてきました。保護者のみなさまには、そのたびにご心配とご迷惑をおかけしています。それにも関わらず、いつもあたたかいご理解とご協力をいただいてますこと、感謝しかありません。
この二年ほどは、園生活のさまざまな面で安全対策と変更対応に頭を悩ませてきました。しかし、いろいろなことを見直すことにより、思いがけない良い面があったりもしました。
子どもたちも、取り巻く環境も、昔と違うところも、いろいろあります。ここであらためて、今の子どもたちの育ちにとって何がいちばん大切なのか、何が必要なのか、優先順序は間違っていないか、などなど。日々の保育を丁寧に見直すチャンスとなりました。
そして、コロナ禍で心がつらい時代だからこそ、心を大切にすることをこころがけてきました。子どもたちに寄り添い、たくさんかかわって、心をゆっくりと育てる。保育のいちばん大切な基本を、あらためてしっかりと踏まえることができたように思います。
コロナ禍は本当に未曾有の災厄で、軽々しく口にできないくらいに大変な思いをしている人々がいます。しかし、それでもあえて言ってよいならば、そんな中でも、なにか前向きになれるところを探す、という気持ちは大切ではないでしょうか。
仏教では、決して思い通りにはならない現実、理不尽で不公平がある世の中を見つめ、それらはまさに苦しみであることを、まず受け止めます。しかるのちに、それでも、人生を前向きに、力強く、生きていく道を示してくれます。
その歩みの中では、苦しみやつらさにばかり目を向けるのではなく、そこに必ずある良きものを探し、それを味わって感謝することが大切です。凡夫の悪い見方だけにとらわれるのではなく、仏さまのまなざし・ものさしで物事を見るということです。
子どもを育てるときにも、このことはとても大切です。
子どもの悪いところにばかり目をやるのではなく、その子の良いところや素敵なところをいっぱい探して、ほめてあげて、いっしょに喜ぶ。
親は「教師」になってはいけません。心配する気持ち、伸ばそうという気持ちから、ついつい足りないところばかり注意しがちですが、親の欲望にはきりがありません。注意するところは無限に見つかります。でも、見方をかえれば、良いところや素敵なところも無限に見つかります。心配も願いも、とても大切なものですが、それにとらわれることは欲望になります。うまく心のコントロールをしましょう、というのが仏教のおしえです。
いつも、やさしく、おだやかな仏さまの心を目指して。良きところ、喜び、希望。そのようなものだけを見つめるまなざしを忘れてはいけないと思った、運動会でのひとときでした。
現在22歳の娘、19歳の息子、そして5歳の孫が昨年、園と縁を紡ぎ感謝しております。息子が年長時に役員を授かり、貴重な体験をさせて頂きました。その時、一緒に奔走した役員仲間とは、15年近い月日を経ても交流しています。一生の宝です。
のの様が、授けし子等が、紡ぐ縁(園)
慈光導く 出逢いに感謝クローバー🍀