昨年度までは、コロナ禍により動画配信での礼法参観となりましたが、今年は対面での参観を実現でき、私たちも大変嬉しい気持ちです。
保護者の方も、はじめてお茶室に入られた方も多く、お正月のしつらえや日本文化に触れる機会になり、
年長児の凛とした姿や真剣な表情や所作を目の当たりにされ、大人の方こそ貴重な学びの時間空間を過ごせました、と大変感動されたというお声をたくさんいただきました。
1月のお茶室は、お正月のしつらえです。
毎月季節の掛軸やお花が飾られていますが、1月は新春らしく華やかに飾ります。興味しんしんで、目を見張る子がたくさんいました!
掛け軸は「富士山」、五穀豊穣を願い飾られた、食い積み飾り。左手には青竹に結び柳。
お花は古銅の花入れに寿松、曙椿、ろうばい、つくばね
飾りには一つ一つ縁起にちなむ意味や由来が込められています。
食い積み飾りは、一生繁盛しますように、と一升半の洗米・お米を炊く為のお炭・海のもの山のもの、と生活に必要なものぜんぶをのせて、家が代々続きますようにと上に橙(だいだい)が飾られています。
無事に一年が過ごせるようにと「一陽来復」(冬は日がだんだん短くなるけれど冬至をすぎると太陽がふたたびめぐってくる。日の光に照らされて、また新たな一年が始まる。そんな喜びをあらわす言葉です)の意味をこめ、結び柳を掛けました。
子供たちの将来の大きな夢や日々の小さな希望が叶いますように大小の輪に込めて…皆が健やかに成長しますように
礼法の時間を通して、日本人の感性が瑞々しく養われていってくれたら嬉しいです。皆で心を一つに取り組み、気持ちを込めてお辞儀をすること、物を大切に扱うこと、和やかな中にも静かな緊張感を持つこと…大人になっても心に残ってることでしょう。