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慈光幼稚園とは

 本園は、昭和43年に千葉県公認の幼稚園として、昌柏寺の境内に開園されました。昌柏寺は、江戸幕府の親藩松平家により外護され住職は代々学校の学頭(現在の大学学長クラス)を輩出した名刹ですが、江戸後期には地域の子どもたちのために寺庭を開放し、寺子屋「愛育堂」を開き、また明治6年には本町小学校(佐倉小学校の前身)が開設されました。
 歴史と伝統をもつ昌柏寺に脈々と受け継がれた教育的思想を母胎として新しく幼児教育の場としてスタートしたのが「慈光幼稚園」です。卒園児は5000名に達し、親子二代にわたる園児も少なくありません。開園当時から一貫してつづけられているのは “いつくしみの育ての心” 。かけがえのない子どもたち一人ひとりに対する、きめ細やかであたたかな保育です。佐倉市の保存樹に指定されている樹齢400年のサワラやケヤキのほか、沢山の緑に恵まれた広い園庭、四季折々の心地よさを感じられる環境の中で、自然と一体になって駆けまわったり、友達と遊んだりする子どもたちの姿は、今も昔も変わりません。

大いに遊ぶ楽しさを共に感じながら、友達への思いやり・連帯感・がんばろうという「気持ち」を育みます。子どもたちが、様々な体験を通じて自立心を身につけることができるように見守りながら、一人ひとりが秘めている大きな可能性を引き出していきたいと願っています。

元気に遊ぶことと共に、心を集中させてしっかり話を聞く力を培うために、保育に「茶道」を取り入れています。感性が鋭い幼児期だからこそ、本物に触れさせたいと考え、本格的なお茶室で心静かに正坐をし、竹林のざわめき、鳥のさえずり、釜の湯のたぎる音を聞きながらお茶をたしなみます。子どもたち自身が感じたり、発見したりすることを大切にし、“豊かな心”を育みます。挨拶や態度などの礼儀作法も自然にそなわり、活き活きとした中にけじめのある“じこうっこ”に育っていきます。

平成27年4月に「子ども・子育て支援新制度」がスタート。国や自治体の趨勢として、はたらきながらの子育てを推進する時代となりました。本園もすでに親子教室や預かり教室、そして2歳児クラスなどの子育て支援事業を行ってきました。それらの実績をふまえ、市からの要望や地域の期待もあり、新制度施設「こども園」としてスタートすることになりました。「こども園」には4つの型がありますが、本園は「幼稚園型認定こども園」となります。幼児教育を行う「学校」であるという本来の姿はかわらず、「建学の理念」は保持されます。時代の要望や地域の期待にこたえつつ、本園が長年培ってきた幼児教育の柱を大切にまもっていきます。そして、教育には「これで完璧」というものはありません。大切な子どもたちをより良く育てるためには、私たち教師は日々のたゆまぬ努力が必要です。子どもたちを育てるということは、未来を作るということ。幼児教育という職務に誇りをもち、伝統を維持するだけではなくさらに高みを目指し、努力を怠らず磋いてまいります。